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青山杉雨臨散氏盤

青山杉雨臨散氏盤

平成6年、近代書道研究所発行。中国清代に出土し現在は台湾の國立故宮博物院に所蔵されている西周時代の青銅器「散氏盤」。その内側に描かれた銘文を青山杉雨が臨書した法帖。一般的な金文に比べ平べったくて左右非対称なところが特徴。書かれている文章の内容は領地の境界を定めた証書的なものだそうです。

蘭亭及法帖概覧・蘭亭考及法帖概説

蘭亭及法帖概覧・蘭亭考及法帖概説 中村不折

雄山閣から発行された中村不折による法帖書論集のなかの第6回配本分、王羲之蘭亭序の由来ほか発行当時存在していた各種蘭亭序についての解説とその他有名な法帖についての概説。あまり最近では聞かない明清の法帖のことも書いてあるので興味深い。また本文を説明するにあたって必要な図版を概覧として別冊折帖にしてあるので参考にしやすいうえ、手本としても利用できる。

簡牘箐英

簡牘箐英 玄美社

玄美社名品選第二期第十輯。84ページからなる簡牘の本。解説文に宇野雪村によるわかりやすい簡牘・残紙に関する当時発行された日中の書籍について書かれているので甲骨文をこれから勉強する人にもおすすめ。※1930年の居延簡、その後の出土簡の中から草隷体のものを選出して1,7倍に拡大し、釈文を付して学書の便を計った。簡牘精萃の続編をなすものである。(刊行案内 …

呉昌碩篆書般若心経

呉昌碩篆書般若心経 白紅社

昭和47年に白紅社から発行された呉昌碩の篆書般若心経。原本は毎幅12字2行に書かれた十二幅の屏條。小篆の中に石鼓文の筆意が見られる傑作。天来書院の名筆五体般若心経のものに比べ、文字のサイズが大きく1ページに2行掲載されているのでお手本として使いやすい。和綴じで和紙に印刷されているので鑑賞するのも楽しい。 こちらの本は古書総合サイト「日本の古本屋」で …

書苑

雑誌『書苑』復刻版

昭和12年から三省堂より刊行された書道雑誌「書苑」こちらはその中から西域出土写経號第二集ですが、珍しい写経の図版がたくさん見られるうえ、中村不折や神田喜一郎の文章も掲載されています。いわゆる有名な法帖特集だけでなく何子貞、張瑞図など清代の書家についての号もあるのでそれぞれについて勉強してみたい人におすすめです。本来は全85冊セットでの販売ですが、現 …

甲骨文墨場必携

甲骨文墨場必携 木耳社

清末期から民国初期に活躍した中国の甲骨文字の研究家、羅振玉が日本での亡命生活を終え中国に戻ってから自らが読解した甲骨文字を使って百聯あまりの句を作り、その後、王季烈などの句も併せて1冊の本にしたもの。当時はまだ現在ほど判読された甲骨文字も少なく、誤読も含まれるが聯句の美しさと1920年代中国の空気を感じる良書。後ろに訓註がついていて句集としても楽し …

拡大本 金文1・2

拡大本 金文1・2 佐野光一編

天来書院から発行されている金文の書き方について書かれた本。折帖になっていて金文初心者にも書きやすいように文字数の少ないものを選ばれている。釈文だけでなく原文の内容の解説を書くことでより深く理解できるように配慮されている。金文の良いテキストは少ないので独学の方にお勧めです。 こちらの本は古書総合サイト「日本の古本屋」で販売中です