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仮名の造型

仮名の造型 若草書房

昭和33年 若草書房発行の「仮名の造型」は現代でもかな書道の先生に愛用される
簡単な仮名の字典です。
美しい漢字の崩し字はかな作品の創作の時に役立ちます。
昭和33年版は折帖形式で作られているので調べたい字が次のページにまたがっていても
一目で見る事が出来るのですごく便利です。あとの版になると普通の綴じ本になってしまうので折帖は珍しいかもしれません。

拡大法帖

拡大版法帖について

現在発行されている書道の拡大版法帖といえば二玄社から出ている「新装版拡大法書選集」と「精選拡大法帖」が一般的ですが、うちは古本屋ということで過去の拡大版法帖をご紹介します。

一つ目は前にも紹介した二玄社の現シリーズの旧版にあたる「拡大法帖選集」。A4半分のサイズをリングノート風に仕立てたもので手本を半紙の真横に置いて練習しやすいように作られています。シリーズ全50冊で中国の有名な法帖をほぼ網羅しています。ちなみに現行の「精選拡大法帖」は全20冊、「新装版拡大法書選集」は全8冊なのでもし新刊でお探しの法帖の拡大版が見つからなかった場合は是非こちらのシリーズで探してみてください。

もう一つは昭和10年、中央書道協会発行の「展大古法帖」シリーズ全18巻です。こちらは和綴じの見開き左右に6文字づつ配置され、半紙サイズよりも一回り小さめです。
二玄社のものが元版について詳細を言及していないのに対してこちらの王羲之の集字聖教序の場合は『天下第一聖教序』を元に拡大版にしたと書かれています。それぞれにこだわりが見られて面白いので写真で見比べてください。

拡大法帖
拡大法帖
友鏡

友鏡 尾上柴舟

明治から昭和にかけて活躍したかな書道で有名な尾上柴舟の臨書集
作品集というよりは左ページに古筆の原本、右ページに臨書を掲載して見比べるかたちとなっています。
この本には色々な古筆が取り上げられているので、臨書学習の初心者はその中から自分はどれを書いてみたいか、どれなら書けそうかを考えてみるのも良いかもしれません。
臨書という時代を超えて続けられてきた文化に触れることで古典がより身近なものに思える気がします。

こちらの本は古書総合サイト「日本の古本屋」で販売中です 購入はこちら

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GWのお休みについて

今週末の5月3日(金)と5日(日)の二日間お休みさせていただきます。
4日(土)と6日(月)は通常通り営業いたします。
ご不便をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします。

悠久堂書店 

明治古典会七夕古書大入札会について

毎年7月初めに駿河台下にある東京古書会館で開催される明治古典会七夕古書大入札会ですが、
今年で59回目を迎えます。
そもそも初めて聞く方は「明治古典会」って何?と思われますよね、
明治古典会は戦後、一部の古書店主の中から当時としてはまだ新しい明治以降の文献などを集めて入札会を開こうという声が上がったことが始まりです。
それから現在まで毎週金曜日に東京古書会館で入札会を行っており、取扱い品目も近代文献資料、浮世絵、中国美術、書道、最近では現代アートも扱うようになって時代と共にその姿を変えてきています。

説明が長くなりましたが、今年の開催を前に現在明治古典会では出品する商品を集めています。あまり知られていませんが、誰でも出品することができます。大切に集めた近代資料や版画など、どこに売ったらいいか分からない。そんな時でも明治古典会七夕古書大入札会なら最低入札価格も決められるので安い値段で買われてしまう心配もありません。
目録に掲載され全国のお客様に見ていただけるだけでなく、近年は世界中の収集家が簡単に商品を見つけられるようデジタルカタログをホームページ上に無料掲載しています。
専門家の集まる明治古典会七夕古書大入札会でぜひ自分のお宝を売ってみたい方がいらっしゃいましたら、まずは当店までご相談ください。

六朝墓誌五十種

六朝墓誌五十種 玄美名品選別集

玄美社展10周年記念に行われた六朝墓誌五十種の展覧会図録。
右ページは原寸。左ページは縮写。
あまたある宇野雪村蒐集の六朝墓誌銘の拓本から期間を西暦500年から550年の50年間に絞り、更に厳選されたものを掲載。
細楷の資料として必携の一冊。
昭和54年 発行:玄美社 制作:二玄社

唐墓誌五十種

唐墓誌五十種 玄美社名品選別集

昭和56年に玄美社から発行された中国唐代(5世紀から7世紀)の墓誌50種を掲載した図録。
左ページに全体像、右ページに拡大版の構成されている。
元版のサイズも書かれており多くは正方形に近く25センチ四方から60センチ四方ほどで思ったより小さめな印象。

巻末にある宇野雪村先生の唐朝墓誌雑記が面白い。
何気なく手に取った本がこれだったので紹介し始めてしまいましたが、この本は昭和54年に開催した『六朝墓誌五十種』が好評だったため製作した図録とのこと。
しかも当時は唐代墓誌銘が軽く見られていたようで、あえて脚光を当ててみようと思われたそうだ。